最近、雑誌やテレビで遊動式(ゆうどうしき)鯛カブラの紹介を目にする機会が多くなってきました。
今まで以上に「鯛カブラ」という釣りがクローズアップされ、鯛カブラユーザーが増えてきているのはとても嬉しいことだと思っております。
しかし、遊動式鯛カブラを紹介するテレビや記事でいくつか疑問に思うことがあります。
決して遊動式鯛カブラの批判ではありません。
バレにくいというメリットなどは素晴らしいです。
あくまでも、遊動式鯛カブラを紹介するテレビや記事の内容についての個人的な疑問ですから誤解しないでください。
さて、本題です。
いくつか疑問に思う内容の中でも「ヘッド(オモリ)とネクタイ(パーツ)が離れることで圧倒的に喰いが良くなる」という紹介内容については特に疑問を感じます。
紹介内容が正しいのであれば、
・ヘッドが先行して落ちるため着底が分かりにくくなる
・着底と同時に巻き上げるとハンドルを数回巻かないとヘッド(オモリ)のテンションがかからない
といった現象が起こると思います。
ですが、実際に私自身で使ってみた感想では、
・ヘッドが先行して落ちるため着底が分かりにくくなる
→着底は明確に分かる(フリーフォールではなくサミングした状態で。基本的にサミングしながらフォールさせている人が多いので、その方法で検証。)
・着底と同時に巻き上げるとハンドルを数回巻かないとヘッド(オモリ)のテンションがかからない
→バーチカルは着底〜巻き上げですぐにテンションがかかる。ドテラ(斜め引き)でもほぼタイムラグがない。
といった結果でした。
なので、「ヘッドとネクタイは離れていないか、もしくはほんの少しだけ離れているかもしれない」というのが正解ではないかと個人的に思います。
また、ヘッドとネクタイが離れた方が喰いが良いというならば「キャロライナリグ」や「テンビン」が有効になってもおかしくないと思い、ヘッドから30cm〜1ヒロ半までの長さで何度か試したのですが、同船者と比べて喰いが良いと思えるものではありませんでした。
離れた方が良い状況があるのかもしれませんが、必ずしも離れた方が良いとは言えないのではと思います。
このような理由で雑誌やテレビでの紹介内容には疑問を感じるのですが、遊動式が良いとされる状況があるのも確かですし、逆に固定式の方が良い状況があるのも確か。
雑誌やテレビで紹介されていないところで遊動式ならではのキモが他にあるのでは?と思っているので、それを納得できる形で知りたいものです。
それが分かってそこを突き詰めれば、さらに進化した鯛カブラが誕生するのではないでしょうか。
月別アーカイブ: 2013年9月
キャスティング鯛カブラ解説 〜上級者向けテクニック編〜 のお詫びと訂正
先日掲載した「キャスティング鯛カブラ解説 〜上級者向けテクニック編〜」において、記載事項に一部誤りがございました。
既に訂正をさせていただいております。
ご覧いただき、参考にされた皆様には誤解を招くことがあったことを深くお詫び申し上げます。
また、ご指摘いただいた方々にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
鯛カブラ.com管理人 松本 裕之
キャスティング鯛カブラ解説 〜上級者向けテクニック後編〜
キャスティング鯛カブラ解説の最終回は、「風で船が流れる方向」と「潮の流れ」から判断する最適なキャスト方向を解説したいと思います。
その前におさらいです。
キャストする方向は、
「キャストした鯛カブラをリーリングしてフォールさせる動作において、鯛カブラが手前に近づきすぎず、離れすぎない方向」
がセオリーとなります。
この方向は「風で船が流れる方向」と「潮の流れ」によってほぼ決まりますが、複雑な風、潮流の場合は判断がつきにくい場合もあります。
そんな判断ができない場合は、
鯛カブラを実際にキャストして「着水してから着底するまでの状態」
で判断できます。
さて、最終回の本題です。
<パターンA>
潮流と船が同調するパターン。
海上は無風、もしくは微風でほとんど風が吹いていない場合です。
この場合はAの潮が流れる方向に向かってキャストするのがベストです。
続いて、B→C→Dという順番となります。
ご覧のようにほぼどの方向でもキャスティングの釣りができます。
ただし、B、C、Dの釣り座の場合はちょっとしたテクニックが必要です。
下図をご覧ください。
潮が流れる方向に素直にキャストしているAは、キャストした方向でリフト&フォールさせることができますが、B、C、Dの釣り座は、潮と船の同調具合によってやや潮が流れる方向へ流されながらの釣りとなる場合があります。
この場合、キャストして鯛カブラが手前によってきてから回収するのではなく、潮が流れる方向の釣り座の方の邪魔になりそうなエリアに来たら回収するようにします。
簡単に言うと線上ではなく扇状の釣りとなります。
この釣りをする時は両隣の釣り座の方の邪魔にならないよう、声を掛けてからキャストしてください。
<パターンB>
潮流と風(船)が逆パターン。
潮の流れとは逆の風が吹いていない場合です。
潮に風があたるので、海上は波が立っていて非常にやりにくい状況です。
この場合は潮の速さや風の強さにより変わるので判断が非常に難しいのですがA、B、Cの方向のどれかが良い方向になることが多いです。
この場合、
Aではリーリングスピードはやや遅めにしてキャストはやや飛距離を短くし、リーリングしても鯛カブラは手前に寄らず逆に離れて行くので底取りが悪くなれば回収してキャストし直します。
B、Cはキャスト後すぐにロッドティップを下に向けてラインを海面に着水させ、ラインが風の影響を受けないようにし、リーリング時もロッドティップを下に向けます。そして扇状に探り、潮が流れる方向の釣り座の方の邪魔になりそうなエリアに来たら回収します。
A、B、Cの釣り座ともにリフト&フォールを繰り返すと着底感が悪くなるので、悪くなれば早めに回収して入れ直してください。
<パターンC>
二枚潮のパターン。
上潮もしくは下潮の一方の流れが速く、もう一方は遅い場合です。
この状況においてはキャスティングよりもバーチカルの釣りの方が良い釣果であることが多いことを頭に入れておいてください。
キャストする場合はA、B、Cの方向のどれかが良い方向になることが多いです。
この場合、
A、B、Cともに巻き上げる層(タナ)を普段よりも多く
してください。
海中でラインがふけているので最初の数巻きは、鯛カブラを巻き上げているつもりでもラインのふけを巻き取っているだけで鯛カブラを巻き上げていない状態です。
二枚潮の場合キャスティングすると海中でラインがふけているので、私の個人的見解では、
・着底と同時に巻き上げができない
・巻き上げるタナを正確に把握しにくい
ことで、できるだけラインをふけさせないバーチカルの釣りが有利であるのではないかと考えています。
以上、3回に分けてキャスティング鯛カブラ解説 〜上級者向けテクニック編〜 をお届けしました。
なるべく分かりやすいように理解しやすいように解説したつもりですが、読者の方の中にはいまいち理解しにくい部分もあるかもしれません。
また、実釣現場では刻々と状況が変わりますし、上記にあてはまらないパターンもあります。
潮目付近での釣り、複雑な潮流・・・
潮目付近は潮目をどう船が流れるか?によって刻々とキャスト方向が変わりますし、複雑な潮流も潮流次第でキャスト方向が変わります。
これらを説明するとさらにややこしくなりますので、今回は割愛します。
いろいろと解説しましたが、とにかくキャストする方向は、
「キャストした鯛カブラをリーリングしてフォールさせる動作において、鯛カブラが手前に近づきすぎず、離れすぎない方向」
がセオリーとなります。
分からなくなればとにかくいろんな方向にキャストしてみる。
そこからベストな方向を見定めることができます。
アンチョビミサイル
めっきり涼しくなりましたね。
週末、明石へ鯛カブラに行く予定でしたが風邪を引いて寝込んでおりました。
動けないので釣りビジョンを見ていると、新しいルアーを使ったタチウオゲームのロケが放送されていました。
#20 静岡県駿河湾 夏のBinBinタチウオゲーム
「アンチョビミサイル」これいったい何かというとジャッカルの新しいコンセプトのルアー。
タチウオテンヤをルアーにしたような形で、ただ巻きやダートといった多種多様なアクションをさせたりテールにブレードをつけたりして魚を誘うもので、使い手や使うフィールドによっては無限大の可能性を秘めたルアーです。
タチウオはもちろん、根魚や青物、そして鯛まで。
放送を見ていると、鯛カブラで使用するタックルをそのまま流用して使えそうです。